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ケリー 見送る瞬間  ~そして第二章へ~ ①

Byはちみつ色の陽だまり

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みなさま おはようございます。

はちみつ色の陽だまりです。


この数日は、ご訪問もままならず失礼しました。<(_ _*)>


ただただ悲しみの中に居たのですが

私が動けずにいると家の中のリズムが狂ってしまって 

今…


どうにか、やっと顔を上げたところです。


お休みしている間に

「元気出して」 「大丈夫かな」 「寝込んでるんじゃ?」

色々な思いの優しい拍手を頂けた事にお礼申し上げます。

ありがとうございました。

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13日からの様子を切り取りながらお話させてくださいね。

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「今週はなんか… 長いな」

週の真ん中で(1/10)そう言ってたランサー君。


まさか、この日を迎える為だとは思わずにいたよね。



鳥の習性はその間際まで弱って居る部分を見せずに逝く。


ケリーは凡そ10日前から大好物のヒマワリを食べなくなって

眠って居る時間が多くなった。



「ケリーもご老体だからね~」

最悪な場面を打ち消す様に言っていた私。



でも家族の誰もが心のどこかで覚悟をし始めていた。



その日は、朝から異変に気付いた相方が

部屋の温度を上げ、あらゆる手段でケリーを懸命に温めた。

真剣な表情で温め続けた。


夕飯を終えたランサー君。


どうにも胸騒ぎが納まらない陽だまり。




普段は決して部屋から出ない。

相方とも何年も会話はない。


でも… そんな事言ってる場合じゃない‼



急いで相方達の食事の準備を整え

再びランサー君の部屋を開けた。



これまで私は

息子達の前で泣いたのは実父を見送った時だけだ。


そんな陽だまりが、横開きの扉を開けた瞬間

言葉が出なくて泣き出しそうなのだから

驚いたのは確かだと思う。



していたイヤホンを外し 「ど、どうしたん!」


陽 「来て、ケリーが ケリーがもう…」


ラ 「どこに居る?」

陽 「父さんが台所に来たら、向こうのリビングに来て」




足早にリビングに戻り相方と交代して

同様にケリーを温めた。


直ぐにランサー君も来た。


今思えば、ケリーはその時を待って居たのでしょう。



カーペットにくっ付けていた体を起こし

大きな目をキラッと輝かせて起き上がったかと思えば



ランサー君の傍へ行こうと 広がり切らない翼をパタつかせ

よたよた…  よたよた…  歩いて行くのです。



手のひらに抱きあげたランサー君。

人差し指につかまろうと必死なケリー。

「ケリー、  そうか…  そうか…」



ランサー君の声が震えています。

胸に引き寄せて一杯話しています。



陽だまり、嗚咽まじりでその光景を見て居られず

タオルで顔を覆い…



ケリーは最後の最後で体を回転させながら

頭を背中にのけ反りながらも

大きな声で、しっかりと鳴きました。




それがお別れの瞬間でした。


ランサー君は声を殺しながら泣き

ケリーの頬にキスをしてポタポタと流れ落ちる雫。



まぶたを閉じて行くケリー


ランサー君の手に包まれるケリー

この辺りから全てがスローモーションに映る陽だまり。


私の両手もランサー君に重ねて一緒に泣いた。




だいぶ経って、言った。


「 ケリー   ありがとう   世話になった 」


こんなにも切ない声は聴いたことが無かったほどの…




この場面をランサー君が受け入れたのだと思ったら

その悲しみが全身の震えとなって


私はこの場面を受け止められなかった…



そうして、ケリーを私の手に乗せ部屋に戻るランサー君。



しばし呆然としていたけれど

あ! 相方殿…




あまりにもドラマチックな終焉に

すっかり脇役になってしまった相方殿達。



ケリーを真新しいハンドタオルに包み台所へ連れて行った。


状況が呑み込めない相方殿。

一日中、温めながらずっとそばに居たのに

夕飯食べている僅かな間に旅立ったのだから

悔まれて仕方が無いのも当然。



私は食べ終えた食器やお鍋を目の前にして

感情のまま泣きながら何度も同じお皿を洗っては流して

いつまで経っても終わらない洗い物…


後ろでは、義母が余計な言葉を並べている。


「他所で飼って居る子よりウチに来た子達は幸せだったでのぉ~」


はああああー💢



いい加減その無駄口、控えろ!



ここでも婆さん、アナタは比較ばっか。

一体何様のつもりだ! 

この◯ソッタレ‼



陽だまり、悲しみの中にいたので

一言でも言おうものなら、一気に感情が高ぶり

言い切れない言葉に詰まるのも分っているから




心の中では汚い言葉で叫んでいたけれど



シャボンだらけの洗い桶に呑み込まれている両手…。




頭の中でリピートされる「その声」に狂いそうな心情。


「婆さん、アナタはそんなに偉いのか?」




ケリーと過ごす事が出来た長い歳月に

もっと違う想いは湧いて来ないのかぃ?




ここから、陽だまり13日の第二章が幕を開ける。
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